暑かった夏が終わり、すっかり秋らしくなってきた。今年は猫の寝床の変化によって季節の移り変わりを実感している。猫飼いの特権である。
ポテが我が家にやってきたのは8月末で、その頃はフローリングの上でのびていることが多かった。
9月に入り、ずっと床に直寝というのも味気ないかと思って小さなマットを買ってきた。いつも寝そべっているスペースに敷いてみたが、ポテは至極迷惑そうな顔をして、マットをよけて香箱を組んだ。初見で使ってもらえないのはまぁ想定内なのでそのままにしておく。翌朝見に行くとマットの上でくつろいでいた。しめしめ。
以降このマットはポテの定位置となった。めちゃくちゃ毛が付くのでたまに引っ張り出して掃除機とコロコロを入念にかけるのだが、その度にポテは何ということをするのだという顔で見つめてくる。
9月末、ポテが独りで籠れる場所をつくろうと段ボールハウスを設置した。朝晩の気温が下がってきたので中に毛布も敷いてみる。ポテは怪訝そうににおいを確かめた後、割とすんなりと入って出てこなくなった。
10月、いよいよ秋めいてきたので少々模様替えをしてラグを敷いた。これはすぐさま気に入ったようだ。ラグの下にはホットカーペットを仕込んであって、肌寒い日にスイッチを入れておくと手足を投げ出して転がっている。
近頃のポテはベッド下のマットと段ボールハウスを寝床として使い分けている。人間が起きている間はラグの上で一緒にくつろいでいることが多い。パソコンに向かい、隣に寄り添っている猫の尻をちょいと撫でたりしながら1日が過ぎていく。